「Java: A Beginner's Guide」(第6版) を読んだ
Java: A Beginner's Guide, Sixth Edition: A Beginner's Guide
- 作者: Herbert Schildt
- 出版社/メーカー: McGraw-Hill Osborne Media
- 発売日: 2014/05/06
- メディア: Kindle版
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Oracleの本だし嘘は書いていないだろうと思い選んだ。
日本語で紹介している人がほとんどおらず、米Amazonのレビューがやけに高く、目立った低評価レビューも的外れだと感じたので、しっかりとおすすめできないという事を書いておきたい。
米Amazonのレビューは高すぎると思う。広く網羅しているテキストなどという評価があるが、網羅性は低く、ArrayListなどのコレクションクラスは一切登場しない。C++の教科書でstd::vectorに触れないで終わる本などおそらく無いだろう。不必要に分厚く得られる情報が極めて少ない本だった。新たに得られた情報がラベル付きbreakとpackageまわりと::の存在ぐらいしかない。
あとGoでbad partsとして採用されなかった類の言語機能がThesaurusで引いたような形容詞でfascinatingとかinnovativeとかいって紹介されてるの読む度につらくなる
— ぺりゃうど (@peryaudo) April 14, 2015
さらに米Amazonのレビューで的外れだと思ったのは低評価のレビュー群である。初心者向けの本であるのに序盤から高度なプログラムを用いているとの評価が多く、プログラミング経験者向けのテキストとしては適切なのかと思い読むことを選んだ面があるが、実態としては非常に冗長な内容であった。だが逆にこれをプログラミング未経験者にはじめて読ませる本とした場合にはたしかに困難であるように思え、帯には短く襷には長い構成だと感じる。
カバーしている内容についても違和感を覚える。15-17章(Applet, Swing, JavaFX)は読んでいない。今時Java AppletやSwingアプリケーションやJavaFXアプリケーションが書きたくてJavaを勉強しはじめる人など一体何人居るのだろう。そもそも入門書の発展編の章なのだから軽く触れることしかできないだろうが、だとしても発展編のチョイスとして不適切であり、少なくともこれら1つ以上の代わりにServletかAndroidアプリケーションに触れるべきだと思う。