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「理科系の作文技術」を読んだ

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

有名な本。最近、ビットコインの仕組みなどを書いている関係で、文章の書き方について考える事が多いので、この手の本を何冊か読んでいる。読みかけではあるが、他に読んでいる本としてはOn Writing Well, 30th Anniversary Edition: The Classic Guide to Writing Nonfictionがある。こちらも有名な本であるようだ。

On Writing Wellはエッセイなどに焦点を当てた本なので、推奨する書き方が異なるのも仕方のない面はあるが、対比させて読むとそれなりに面白い。洋書の側では「英語は曖昧な言語である」と言っていて、他方、和書の側では「英語は日本語と比べ論理的で簡潔な言語である」と言っている点が象徴的だ。

また、On Writing Wellで使わないほうがよい記号とされている「;」「:」を、理科系の作文技術では日本語に導入しようとしている点も興味深い。On Writing Wellでは「;」は「―(ダッシュ)」で代用することを勧め、「:」は列挙以外には使うなと書いてある。「受動態を日本語において多様しがちなのは英語の影響」(理科系の作文技術)というのは理科系作文においてはそうなのかもしれないが、他を基準とすると違和感を感じる記述である。

英語的な理科系の文章は、不慣れな読者にとっては読みづらく感じられる事がある。そういったこともあって、当初、ビットコインの仕組みではあまりパラグラフ・ライティングを全面に押し出していなかった。しかし実際にはある程度理科系の書物に慣れ親しんでいる人しか読まないような気もするので、スタイルについては見直したいと思っている。